紀行、小説のノベログです 日々感じていることを盛り込み綴っています

「自転車と列車の旅の追憶」 紀行 完
「大海原」 紀行 完
「家族」 小説 完
“Soul bar-IORI” 短編小説 完

“Soul bar-IORI” 食3


 BGMは“Bill Withers”が唄った反戦歌だ。


 「ニイタカヤマノボレ一二〇八」の電信が配信され攻撃準備に日本艦隊は入った。宣戦布告が手違いで遅れたこと、アメリカ側は攻撃の情報を得ていたとの推測もあるが、事実としてあるのはあくまでも奇襲だ。日本の行為は「恥知らずな蛮行」、「背信行為」、「だまし討ち」であり、アメリカ政府の言葉は決して間違いではないであろう。


 この戦いは最悪の結果を招いてしまったが、すべては国と国が友好関係を失った極限である。原爆投下など二度とあってはならない非人道的な行為であるが、反省、謝罪を求めること、またそれを行わない国に対して非難することが、正しいと私は思えない。


 アジア諸国に繰り返された侵略の反省も、戦後も残る在日の方への差別をみればとても謙虚な姿勢とは評価されないであろう。


「戦争のない世の中が来るんでしょうかね」


「人が謙虚であり、他を認め、自分達の価値観を押し付けないこと。それに欲を捨てる他はないでしょうね。人は欲の塊ですよ。日本は戦争をしないと世界に誓っていますが、武器、弾薬ではなく経済で世界を牛耳ろうとしたわけですよね。今はそのしっぺ返しが来ていますけど」


 人は相反することを多く望む、欲深い生きものだ。争いのない平和を望み、勝った、負けたの争いに狂喜する。食にもそんなことが言えるのではないであろうか。


 健康ブームも追い風で、食の安全性を気にする方は多いと思う。衛生面や化学物質の摂取で多くの疾病を招く恐れもあり当然だ。


 しかし現実は、信頼があると思い国内産を選ぶのであろうが、農薬まみれの形の整った野菜しか売れない。着色料を嫌うが、自然色や、変色した商品は売れない。安全を求めているが、加工品が食卓に上り、安易な店で外食をする。健康で長生きをしたいと願うが、食べ過ぎで多くの方が生活習慣病で悩んでいる。生きるために必要量以上の食事をするのは、人間と飼育されてる家畜、ペットだけであろう。また、保存料を抜けば食中毒も増えるであろう。


 多くの有害物質で作られる食品添加物だが、人はそれを望んでいるのだ。今の世の中、有害な食品添加物抜きで食生活をすることは、ほぼ無理だ。どう付き合うかが大切なことだと思うし、恩恵を受けていることも忘れてはいけない。どう付き合うかは、この異常が是正されるまでは相手を知るしか方法はない。


 過剰な利益を追い求め、多くのことが壊れていく。もやは食品に関しては日本はお手上げ状態だ。そして人も壊れてしまう。せめて人として、


「自分の会社の製品は、怖くて口にできない」


と言う方がいなくなるぐらいまで、是正されることを願いたい。


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