紀行、小説のノベログです 日々感じていることを盛り込み綴っています

「自転車と列車の旅の追憶」 紀行 完
「大海原」 紀行 完
「家族」 小説 完
“Soul bar-IORI” 短編小説 完

Soul bar-IORIのブログ記事

Soul bar-IORI(ムラゴンブログ全体)
  • “Soul bar-IORI” 映画4

     テレビ局が映画の製作に携わるようになり、質は変わりテレビドラマと何ら変わらないものが作られるようになったと感じる。私には今の映画に劇場に足を運び高い金を払ってまで観る価値はないが、劇場に足を運ぶ方も多くそう思わない方がいるのも事実だ。興行収入から見れば決して衰退ではないであろう。高倉健の最後と共... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 映画3

     ドリンクのオーダーが入るまで明日香と映画の話を続け、テレビ局の援助がなければもう映画は製作できず、テレビ局の恩恵も受けていることを話すと、女性はバーボンのコークハイを頼み、飲みながら日本とアメリカの俳優を取り巻くビジネスについて話し出した。  彼女は日本の芸能界は「事務所」の力が圧倒的にタレント... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 映画2

    「映画の製作にテレビ局が介入して、それでも、まだ最初の頃は映画として楽しめたんですけど、私にはもう限界を超えてしまいましたね。明日香さんがレンタルで十分で、旬を気にしなければ映画館に行く必要がないって感じたのも、そんなところにあるんじゃないでしょうかね。もちろん衣食住に関係のないあくまでも娯楽です... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 映画1 

     最近、劇場で映画を観る事がなく、何年も映画館に行った記憶がない。以前は洋画、邦画を問わず、よく劇場に足を運んだものだ。大きなスクリーンに映し出される映像と音は、テレビ画面で観る映画と比べることなど出来ない。映画の楽しみ方は多様化し、何をどう選ぼうが個人の自由であるが、映画は劇場で観て相応の価値が... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 日本酒3

     吟醸、大吟醸に至っては増量目的ではないと言う製造側の言い分にも触れなければならないが、そもそも自然の持つ力で作られる醸造酒に、人為的に造ったアルコールを添加し、それが認められる国であっていいのか私には疑問だ。アルコール添加された日本酒は、スピリッツを蒸留酒全般と定義するならスピリッツにも属さない... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 日本酒2

      日本には多くの発酵調味料があり伝統的に受け継がれてきた。醤油など世界的に見てもこれほど複雑な味を持つ調味料は稀で、世界に誇れるものだと思う。この複雑な味は、時間をかけゆっくりと醸し出される。また、日本酒などの醸造酒も発酵によって造られるが、日本酒造りは他の酒に比べ恐ろしい程の手間隙のかかるもの... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 日本酒1

     店では洋酒ばかり扱っているが、「一番好きな酒は?」と問われれば日本酒が真っ先に浮かぶ。石川でも多くの日本酒を楽しんだが、これまた不思議な酒である。  BGMはブギウギバンド“ZZ TOP”の“Tush”を選んだ。タッシュの意味がわからなくて「イライラ」する、、、<誰か教えて、、、> Zz top... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 優先席

     店はカウンター内のほぼ中央に作業台があり、必然的に私の立ち位置が決まってしまう。客がどの席に座るかは自由であり、私が決めることではない。ただ、この位置に女性客が座るのと、男が座るのとでは気分が違い、気持ちの入り方で仕事の完成度は大きく変わる、、、女性専用席にするか、立ち位置が移動できるように作業... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 旅2

    「なんとなくわかるような気がしますね。自身で作っていくものなんでしょうね」 「そうですね、すべてが自己責任で創り上げて行くものですね。後、最近になって旅行は点、旅は線なんて感じるようになってきました」 「ほぉ~、点と線ですかぁ~、難しいですね」 「この点と線は漠然と感じたことなんですけど、旅行は宿... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 想定内

     「絶対」とは何事も比較できないことで、対義語は相対。副助詞として用いられる場合、無条件でとか、なにがなんでも、の意味で使われる。東北の震災後、想定外と言う言葉をよく聞いた。仮に定めていた情況、条件が外れてしまったのであろう。科学に絶対はあり得ないとされ、私も異論はない。  絶対に大丈夫とされた原... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 吠えるChicken2

    「BGM替えますね」 バッドボーイ・ブルース 04年Live野音Part15 ハウンドドッグ HOUND DOG 大友康平  彩香はネット社会で、個人が特定されず、自身を思うがままに創作出来きることが問題だと言う。身元が判明しないことを楯に、責任を伴わない好き勝手な発言や、集団心理が輪を掛け、複数... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 吠えるChicken1

     ペットを飼う人が最近は多く、散歩姿の可愛らしい姿をよくみかける。愛らしいペットのしぐさが癒してくれるのであろう。私はペットを飼った経験がないので動物の心理はあまり理解しないが、やたらと吠える犬を見ることがある。私の相方は小型犬を飼っているが、過去に大きな地震を経験し、恐怖を感じるのだろう、地震が... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 日本史の歴史

     学校で習う教科で、人が生きていく上でさほど必要のないものもあるであろう。また、知識として得られれば大きな意味を持ち、人を豊かにしてくれるものもある。人それぞれに目指すべきものが違い異なるのであろうが、国際社会の仲間入りをし、活躍の場を世界に向けるのであれば、国際語として認識される英語は重要である... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 過ち 

     人は過去を積み重ね今の自分がある。過去にしてきた行いが評価され、信用を得て信頼される。中には誤まった行動で、信用を失うこともある。過ちから学び信用を回復させる人もいれば、同じ過ちを繰り返し、信頼を得られない人もいる。さらには誤まった行動だと認識しながら、改めることのない痛い人も多い。  BGMに... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 女と男3 

     女性の勘は鋭いものだ。思考回路が単純な男に比べ、言葉だけではなく、表情、しぐさなどからも多くの情報を得て、物事を判断する。これは言葉を話せない赤子を育てる為にも必要不可欠な能力であり、女性としての本能がもたらすことだと思う。子供を育てた経験がなくても、言葉を話せないペットと意思疎通が上手く図れる... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 女と男2

     私の住む四日市は、街を外れれば多くの田畑がありのどかな面をみせる。店へと向かう途中、自転車を漕ぎながら稲の刈り取られた田んぼを見ると、懐かしい思い出が頭を過ぎる。幼少の頃は、こんなところで凧揚げをして走り回ったものだ。半ズボンを穿いてるやつもいた。もうそんな遊びをしている子供を見かけることはない... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 女と男1 

     クワンザが終わり、営業をどうしようか悩んだが、特にするべきこともなく店を開けた。年末、年が明ける直前に付き合いをする方と揉め、新年の挨拶すら交わしていない。よって暇である。  女と男はどうして揉めるのであろう。生まれも育ちも環境が違い、形成された性格だけの問題なのであろうか。それとも動物としての... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” K祭 信頼

    「新年、明けましておめでとうございます。昨年中お世話になったすべての方に感謝すると共に多くの幸があることを望みます。どうか今年も庵(いおり)を宜しくお願い致します」  新年が明け、私は自宅の西側の窓を開け、冠雪した美しい鈴鹿の山々を見入り、心の中で唱えていた。元旦の今日はクワンザの七日目、最終日だ... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” K祭 創造性

     クワンザ六日目を迎えた。日本は狭い国土にあっても南北に長く、気候の違いもあり違った趣があるはずだ。また、大陸、大洋、双方の気候の影響を大きく受け、夏には暖かい太平洋高気圧、冬には冷たい大陸からの高気圧が強まり、同じ緯度にある国と比べても四季の違いがはっきりと表れる。四季折々に素晴らしい景観を見せ... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” K祭 目的

       クワンザ五日目を迎えた。アフリカ系アメリカ人の立場ではなく、クワンザの七つの原理は自分達に置き換えても考えるべきことが多くある。まだまだ数人に認識されただけであるが、より多くの方に考えて欲しい事だ。  クワンザの思想は、政治思想である「自由主義」における「共同体主義」とでも言うのであろうか。... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” K祭 共同経済   

     クワンザ四日目を迎えた。街はクリスマスの終わりと共に年末商戦が繰り広げられ、ピークを迎えるのであろう。活気に満ちた街は気持ちのよいものだ。  駅の裏手に回るとアーケード街があり多くの店舗が軒を連ねるが、活気はなくシャッターを閉ざしたままの店舗も多い。かつては多くの人で賑わったであろう跡が残るだけ... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” K祭 共同事業と責任 

     クワンザ三日目を迎えた。供え物のフルーツを一部入れ替え、食べごろになったフルーツはクワンザに共感してくれる客にデザートで提供しよう。これも差別であろう。  BGMはクワンザの期間中、客の要望がない限り“Marvin Gaye”を取り上げる予定だ。今では通例であるが、この曲が収録されているアルバム... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” K祭 自己決定

       クワンザ二日目の夜だ。昨夜の嵐を思わせる風は止み静かな夕時だ。BGMは昨夜に続き“Marvin Gaye”から“Tammi Terrell”とのデュエットで“Ain't no mountain enough”を選んだ。二日目のロウソクに火を灯そうと祭壇の前に立ったが、クワンザの期間中通うと言... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” Kwanzaa 結束

     私はバー・カウンターの隅に黒、赤、緑の麦わらで織られたマットを敷き、黒のロウソクを中央に配し、向かって右側に緑を3本、左に3本を立て、果物、とうもろこしの供え物をセットし、BGMには“Marvin Gaye”を選んだ。 Marvin Gaye - Mercy, Mercy Me  当時、シングル... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” お笑い事情

     先日、外国人お笑い芸人が書いた本の紹介で、欧米と日本では笑いに違いがあると言う記事をみつけた。本を買って読んだ訳ではないが、欧米人と日本人の違いを笑いの側面から捉えた、いたって真面目な本のようである。  BGMではなく、全盛期にもっはら音楽から離れていたドリフターズのバンドネタのVTRを観ていた... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” Christmas eve

       今夜はイエス・キリストの「降誕」を祝う日であり、欧米では大切な家族と過ごす有意義な一日だ。聖書にキリストの誕生日の記述はないが、10月1日か2日が誕生の日と推測され、誕生日ではなく降誕の日である。そして、ユダヤ民族の社会習慣では「一日」を「夕方から夕方まで」としており、キリスト降誕の日は本日... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 似て非なる国5

    「BGMを替えますね」 ジョン・レノン / イマジン (日本語訳付き) 「本を読む前に、インターネットで多くの方がアイヌ民族に対してどのような認識を持っているか調べようと思い、質問形式のサイトを見ていたんです」 「なにか参考になるものがありましたか?」 「はい、見ていて感じたことはやはり『知らない... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 似て非なる国4

    「ずっとBGM止まったままでしたね。何をかけようか、、、」 「何かほっとするような曲がいいなぁ~」 「では、この曲で。“The Temptations ”の“Just My Imagination ”かけましょうかね。多くのアーチストがカバーしてる曲で、歌詞に具体的なことは出てきませんが、肌の色が... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 似て非なる国3

       「最初にお話したように、アイヌ民族は北海道、千島列島に続縄文時代の頃から居住し文化を築いていたんですね。サケ、マスが遡上する川周辺に集落を築いたようです。北海道の地名に『別』の字を良く見ますよね、これはアイヌ語で『ペツ』、川を意味します。札幌もアイヌ語の『サットポロ』、乾燥した広い土地の意味... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 似て非なる国2

     自国の歴史に背を向けることなく教育を受けるドイツ人は、日本の教育に多くの疑問をもつであろう。歴史教科書の作成もかつて侵略をした隣国と協議し、ナチス時代に関する記述について双方が納得できる内容を確認し記述をしている。 「優子さんにお尋ねしたいんですけど、彼女が言われた第二次世界大戦、太平洋戦争で日... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 似て非なる国1

     ドイツ人と日本人の気質、国民性が似ていることは昔からよく聞く話だ。国民性は長い歴史の中ではぐくまれるもので、ドイツも日本も地方分権だった国であり、歴史的に国家体制が似ていたことも要因のひとつであると思う。また、農業が盛んで、資源は乏しく輸入に頼り「ものづくり大国」として共に発展してきたこともある... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 甘い罠2

     男達は砂糖の毒性を説き、ゼロカロリー商品を称え店を後にした。物が氾濫する中で何を選ぶかは本人次第だ。選べることも豊かさの象徴である。ただ、ベルトに乗っかったお腹は、残念ながら引っ込むことはないであろう。 「何か、嫌な感じだったわね。でもお砂糖の毒性を煽って利益が出る会社って?」 「新たに認可され... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 甘い罠1

       BGMに大好きな“The Crusaders”の“Sweet'n Sour”を選んだ。 The Crusaders - Sweet 'n Sour  カラン、カランと呼び鈴が鳴り、客の来店を知らせた。新規の男性二名である。 「いらっしゃいませ。お二人様ですね、お好きなお席にどうぞ」  カウン... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 色

     冬はなぜか全体がモノトーンに感じられ、色をあまり意識させない。無論、色の違いはあるのだが、冷たく張り詰めた空気がそう感じさせるのであろうか。色は目も心も和ませてくれる。黒、白、黄色と識別される色にも濃淡があり、一色だけではない。自然の持つ色はみな美しい。色で人が傷つき病んでしまうような魔物であっ... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 愛歌2

    「BGM替えましょうかね」 Save the last dance for me - The Drifters 「楽しく踊りたくなる曲ですね」 「この曲は、男性が女性に向けて歌った曲なんですけど、、、『誰とダンスをしても構わない、楽しんでおいで。ただ、ハートだけは取られないで欲しい。送ると言われて... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 愛歌1 

     看板の灯を入れに外に出ると、暗くなった街は暖かだった昼間の陽気が嘘のように冷え込み、街行く者はコートの襟を立て足早に家路を急いでいる。そんな中、ふらり、ふらりと歩く一人の女性に声を掛けられた。 「お店、もうやってますか?」 「はい、大丈夫ですよ、これから開けますので。どうぞお入りください」  扉... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 和製英語2

     優子が何を言ったのかを問うと、クリスティーネはこう話した。 「あなた達は、私が日本語を話せることを知っています。なぜ、英語で話しかけるのですか?私と話がしたいのですか?私と話がしたいのであれば、日本語で対応できます。それとも英語での会話を楽しみたいのですか?私は英語が得意ではありません。外国人を... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 和製英語1 

     言葉は進化をして定着する。漢字を使った言葉で、中国では通じず日本でしか通じない言葉もたくさんあり、これらはれっきとした日本語なのであろう。  かつて中国文化が流入してきたようにアメリカ文化が流入し、英語を真似るのが流行した結果、同じことが欧米諸国の言葉を表すカタカナの世界でも起きてきた。これらの... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” ブーム

     “boom”ブームとは英語で表される擬音語で、「ドーン」とか「バーン」の意味である。日本で使われる「流行」とかの意味合いとは異なり、外国の方に“It's my boom”とか言ったところで、何を言ってるんだろうこの変な人と思われることは間違いない。  「流行」を表す英語は“popular”(人気... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 38%3

     食料の需給率が最低レベルで廃棄率が最高レベルの国は、世界中何処を探しても日本だけだ。わずかな食料がなく、今も人が命を落としている国が世界には多くある。  「賞味期限切れ」で、購入後、家庭で廃棄される食品も多い。一見、食の安全を確保するためのものと感じるが、十分に食べることが出来る。期限が切れたら... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 38%2

    「君、誰がストレートでくれと言った。水割りにしてくれ」「私もだ」 「もし、お飲み頂き、喉が焼けるようでしたら、お水をご用意いたしましたので、後を追うようにお飲み頂ければ」 「面倒な男だな、君は。水割りにしろ!」 「では、今回だけお出ししたもので作らさせて頂きます。追加も含め以後はお断りさせて頂きま... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 38%1

     店で使う魚介類の買出しに駅前のデパートを覗いた。店で使う魚介類は、今のところタコとスモーク・サーモンだ。購入したボイルタコはモロッコ産、スモーク・サーモンはキング・サーモンを使用したアラスカ産だ。生鮮も含め多くの輸入品が陳列されている。  生鮮の並ぶ棚で不思議な物を目にした。「トラウトサーモン」... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 半端

     繁華街を抜け幹線道路に出ると、歩道がある。私は自転車で歩道を走ることは普段なく、車に行く手を妨げられるときぐらいだ。街では歩道を走る自転車がほとんどで、歩行者との接触も多い。  本来、車両に当たる自転車は車道走行が基本だが、車道を走る自転車は、車から見れば「邪魔」であろう。行政の「自転車で一部の... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 水 

     雨の日は行動も億劫で憂鬱であるが、雨ほど大切な物はなく、私達に潤いをもたらしてくれる。降雨量が減れば深刻な水不足にも陥り、農作物に与える影響も大きい。雨は少ないと喜ばれ、それが原因で野菜価格が高騰すれば恨まれる。人の思いは複雑だ。  日本の国土は多くの森林に囲まれ、雨は落ち葉が堆積した腐葉土に染... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 価値2

     「残念ですが、仕方ないですよ。人により求めるものが違いますから、すべての方に受け入れられる店はあり得ないです」 「チキン焼き上がったら、私、頂きます。伝票きちんと付けてくださいよ」 「お気遣いなさらないで下さいよ」 「いえ、そんなんではないんです。匂いを嗅がされたら我慢できませんよ。私も出来上が... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 価値1

     12月に入り繁華街は賑わいを見せているようで、宴会の後に少人数で飲まれる新規の方が、ポツリ、ポツリと増えている。有難いことだ。ただ、騒がしい客は御免だ。客も店を選ぶ、そして私も客を選ぶ。ただ、それだけ。  BGMは敢えて静かな曲を選びたい。12月の慌しさに嫌気の差す方もいるであろう。ゆったりと流... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 命日

     1980年の今日(アメリカ時間の日付は8日)、当時私はまだ高校生だ。バンドの練習を終え帰宅すると母親が興奮気味に話している。 「あんた、ジョンが死んじゃったよ」  母親から結び付くジョンは隣の犬しか私は知らない。まさか外国の方に知り合いがいるようなハイカラなおばさんでもない。母親も私もジョンと仲... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 食3

     BGMは“Bill Withers”が唄った反戦歌だ。  「ニイタカヤマノボレ一二〇八」の電信が配信され攻撃準備に日本艦隊は入った。宣戦布告が手違いで遅れたこと、アメリカ側は攻撃の情報を得ていたとの推測もあるが、事実としてあるのはあくまでも奇襲だ。日本の行為は「恥知らずな蛮行」、「背信行為」、「... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 食2

    「感謝は必要だけど、それが崩れてしまうんですか?う~ん、わかんない」 「BGM替えますね」 David T. Walker (The Crusaders) - Chain Reaction  生物(者)にとって生きる上で最も重要なことが食べることだ。人の命は食事があって成り立っている。すべてを自給... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 食1

     “David T. Walker”の“Soul Food Cafe”をBGMに。ドラムは私の友達の“N'dugu”だ。彼が「そう」言ったのだから仕方ない、友達でいてあげよう、、、おいっ!  実はこれ、ライブ会場でサインを頂き、写真を撮ってもらおうとカメラを出した瞬間、店員が飛んで来てカメラを取り... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 島国2

     ビールに限らず、自国の文化である日本酒も出荷量の90%以上は紛い物だ。とかく日本人は混ぜ物が好きなようだ。  多くの日本人は曖昧さを好み、美と奉り立てる人もいる。奥ゆかしさ、謙虚さとはまったく別もので、日本人は人に流され己の意思を持たないから曖昧であるしかなく、断言することが出来ない民族だ。それ... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 島国1

     私は自家用車の利用は必要最低限に留め普段の移動手段は自転車である。車の利用は月に一度あるかないかで、重いものを購入する以外使うことはない。昔みたいに灯油も米も配達が可能であれば、私の環境では車は必要ないものだ。雨で自家用車を利用することもなく、公共交通機関を利用すればこと足りてしまう。  自転車... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 思い出

    「いらっしゃいませ」 「早すぎちゃいましたか?」 「大丈夫ですよ。今、DVD探してますから少し音待ってくださいね。お飲み物は?」 「ビーフィータージンをロックでお願いします。全種制覇ですね、これで」 「まだまだ。隠してますけど、ジン発祥の地オランダのジンがありますから」 「え~そうなんだ。じゃあ次... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” ビジョンなきビジョン

     アメリカで35年間続いたテレビ番組“Soul Train”のVTRの中から“Funk”をかけてみたいと思う。 Release Yourself - Graham Central Station  ヴォーカルとベースを弾いているスラップ奏法の創始者“Larry Graham”とは、“Crusade... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 日本の心2

     「タコのマリネ」は玉葱と大葉、ケッパーの実をみじん切りにし、オリーブ・オイルとポン酢を使う。バジルやワインビネガーを使うことが本来のあるべき姿であろうが、大葉と醤油と柑橘果汁を合わせたポン酢を使っている。クリームチーズの冷奴風は、角切りにしたクリーム・チーズを豆腐に見立て、冷奴を頂く要領で召し上... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 日本の心1 

       今日はジャズでもかけよう。ブランフォード・マリサリス、弟のペット奏者ウイントンとコンビを組み、世界中で人気を得たサックス奏者だ。 Branford Marsalis Quartet  彼は以前こんなことをインタビューで語っていた。 「日本人にジャズが理解できるわけがない」  ドアベルが鳴り客... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” お~キャロル3

    「いらっしゃいませ、お待ちしておりました」 「こんばんは。今日はえ~っと、どうしよう、ターキーもらおうかな、ロックで」 「かしこまりました。しばらくお待ちください」  久し振りの顔合わせに女性3人の会話が弾んでいいるようで、微笑ましい。BGMを流して聴けるようにヴォーカル曲は外そう。クルセイダーズ... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” お~キャロル2

       キャロル・キングが1967年、アレサ・フランクリンに提供した楽曲で、“The Kennedy Center Honors”でのパフォーマンスをDVDに入れた。 Aretha Franklin (You Make Me Feel Like) A Natural Woman - Kennedy ... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” お~キャロル1

     “The Loco-Motion”多くの方が一度は耳にしたことがある曲ではないでしょうか。“Little Eva”が大ヒットさせたナンバーで、ハードロック系バンドのヴァージョンがソフトバンクのCMに使われてもいました。 Little Eva - Loco-motion(1962)  作曲がキャロ... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” Jazz3 

     電子楽器の普及はジャズの世界にも取り入れられ、モダン・ジャズを牽引したマイルス・デイヴィスが試行錯誤を繰り返し完成させていく。賛否両論あるが正しくジャズである。  そしてマイルスを電子楽器でサポートしたミュージシャン達が、後のジャズ・ロック、フュージョンシーンを牽引し作り上げていく。これもすべて... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” Jazz2

     ジャズは多くの様式を持ち、時代の流れと共に姿を変えてきた音楽である。ジャズ好きの多くが「70年代に入りエレクトリック楽器を多用し演奏されたものはジャズではない」と言う。私にはその言葉の意味がよくわからない。使う楽器の決まりなどあるわけもなく、リズムにしてもより多くのものを取り入れて発展してきた。... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” Jazz1

     ジャズ、何か取っ付き難い音楽かもしれない。ジャズにヴォーカル曲もあるが、多くの曲には歌詞もなく、楽器での演奏が繰り返される。そして、やたらと長い。歌詞があり、3分程の時間に集約されたポピュラー・ソングに慣れ親しむと、多くの違和感があり、理解するには難しいと感じてしまう。  理解することなどさほど... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 王様

     さぁ、店のオープンだ。今日は何をかけようか、キング、キング、キング、って、この手の音楽、やたらと多いのがキングだなぁ~。佐藤さんや田中さんみたい。 「この前さぁ~キングのアルバム聞いたんだけど」とか言われても誰を聞いたのかさっぱりわかりゃしない。  フレディ・キング、アール・キング、ベン・E・キ... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 美

     11月がもう間もなく終ろうとしている。1年など瞬く間に過ぎ去ってしまう。繁華街のクリスマスの飾り付けが、時の流れるのを一層、早く感じさせるのかもしれない。  人が持つ時間は同じであるはずだが、感じる長さは人それぞれであろう。特に加齢を重ね、時の流れを早く感じる。以前に読んだ本の一説を思い出した。... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 変装3

       インフルエンザ・ワクチンは予防の観点からは、まったく接種する意味はないと私は判断している。しかし、私が無駄と判断したように、意味のあることと判断し接種する方を否定するつもりはない。ただ、問題なのは、人、行政も含み、これらに流され接種してしまうことを懸念している。己の意思をしっかりと持つべきで... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 変装2

    「ちょっとBGMチェンジしますね、さすがに日本のバンドでは」 Barry White-Just The Way You Are  ビリー・ジョエルの「素顔のままで」をバリー・ホワイトがソウルフルにカバーしている。 「まぁ、お呪い、みたいなもんですけどね、ワクチン接種」 「そんな~、お呪いだなんて。... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 変装1

     毎年この時期になると、インフルエンザの流行の兆しが見え、街にはワクチン接種を啓蒙するポスターが至るところに掲示される。行き交う人のマスク姿もよく見かける。  マスクをする理由は、感染を防ぐ為なのであろうか?それとも、人に感染させないように努めているのであろうか?中には顔を隠すためにしている人もい... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” お笑い系R&B

     店を開けたものの、ノーゲストのまま4時間が過ぎようとしている。こんなときは映画でも観るのがいい。それも底抜けに楽しい映画、笑うしかないのだ。レコードを外し、DVDを入れ、モニターのスイッチを入れていた。 選んだDVDは、1980年公開(日本では翌年の公開)の“The Blues Brothers... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 壁

     “Soul”、“R&B”界において巨大な勢力を持った“Motown”が、ポピュラー志向に傾倒したのに対し、サザン・ソウルとも呼ばれ、アメリカ南部の泥臭さを前面に出したレーベルも存在していた。テネシー州メンフィスに本拠地を置く、“Stax”である。 Otis Redding Sings Respe... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 車の街

      営業時間前、自転車で繁華街を通り抜け、大通りに面するスーパーに少量の買出しに出た。繁華街は車で埋め尽くされ、日常的に違法駐車が行われている。狭い通りを行き来する車も、通行を妨げられ苦労しているようだ。  エコ、規律、道徳を多くの人が口にし訴えているが、この車の状況を見れば、上辺だけの人が大多数... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” 魔法

       店のオープンである。表の看板に電気を点しに外へ出ると、雨が降り、肌寒さを感じる。今日も暇な一日になりそうだ。もし、私に魔法が使えたなら、雨を止ませ、カウンターは素敵なお姉様で溢れ、、、って、止めておこう、悲しくなるだけだ。  BGMを考えていても、魔法が頭から離れない。そうだ!このおじさんが... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” Gospel

     私は無信仰が故に、教会の礼拝で歌われる賛美歌に興味はないが、“Gospel”は別物である。教会で歌い始め、その後、世界的スターに登り詰めたシンガーも多く、アフリカ系アメリカ人の音楽を語る上で、決して外すことはできない。 What a Friend We Have in Jesus - Cissy... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” Blues

     バーカウンターの中には、酒を並べた棚の上に裕に1000枚を越えるレコードが並ぶ。“Delta”と分別された中から一枚を選び、ターンテーブルに置き針を落とした。 Robert Johnson- Crossroad  コロンブスがアメリカ大陸に侵略をし、100年程経った1619年、アフリカ西岸から、... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI” ヴォジョレ

     17:00 バーのオープンである。オープン一曲目のBGMは決めていた。理由はただ好きなだけである。“THE CRUSADERS” 1970年代に活躍したアメリカのジャズロックバンドで、都会的に洗練された音ではなく、アメリカ南部の泥臭さを持ち、根っこにはしっかりとブルースを感じる。このバンドは多く... 続きをみる

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  • “Soul bar-IORI”  開店準備

     街路樹が葉を落とし始め、もう間もなく冬が訪れようとしている。街にはクリスマスの飾り付けが始まり、寒さが増していくと共に感じる寂しさを、紛らわしてくれる。  繁華街から外れた路地裏に、一軒のバーをオープンさせる。ソウル・バー、魂のバーである。ちなみにSeoul、韓国のソウル特別市は関係ないので、、... 続きをみる

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