紀行、小説のノベログです 日々感じていることを盛り込み綴っています

「自転車と列車の旅の追憶」 紀行 完
「大海原」 紀行 完
「家族」 小説 完
“Soul bar-IORI” 短編小説 完

“Soul bar-IORI” ラーメン3

「以前ね、休日によく自宅でラーメン作ってたんですよ。お肉屋さんにトンコツ、トリガラ、背油なんか頼んでおいて、いろいろ研究しましたよ。そのとき結婚してたんですけど、かみさんに怒られてしまいましたけどね、、、」


「わ~本格的。でもなんで怒られちゃったんですか?」


「まぁ~価値観の違いでしょうけど、前日からコトコトとスープを取ってやるわけですけど、一杯のラーメンが恐ろしいほど高くついてしまい、『食べに行った方が安いでしょー』ってなるわけですよ。それに家の中が強烈な匂いですからね」


「あ~なるほど、、、それに外で食べた方が美味しいし!」


「・・・・・」


「でも楽しそうですよね、お鍋の前で腕組んで難しい顔してるマスター想像しちゃいましたよ。で、どんなラーメンが完成したんです?」


「スープも何種類か取ったんですね、トンコツと野菜、トリガラと野菜、それを合わせた物や澄んだもの、白濁させたもの、、、組み合わせは何通りも出来るんですけど、トンコツとトリガラを合わせないもので作ったスープがベストのような気がしますね。もちろん野菜はすべてに入れました」


「ごちゃごちゃと味が濁ってしまいますもんね」


「そうなんですよ、何でもかんでも入れればいいって物ではなくて、シンプルな味が一番なんですよね。で、具もそれに合わせるんです」


「具もですか、、、」


「以前から何でトリガラスープのラーメンにも決まって焼き(煮)豚がのってるんだろうかって思ってたんですね。トンコツにはいいですけど、トリガラなら鶏肉の方が圧倒的に合うはずなんですよ」


「なるほど、、、料理の基本って言えば基本ですね、煮魚は昆布出汁だけで取ってカツオは味が濁るので合わませんからね。まぁ、今ではインスタントの出汁でみんな同じって方も多いでしょうけど」


「そうなんですよね、フレンチでも出汁が命で、料理の素材に合わせたフォン(出汁)を使ってソースを作るんです。で、徹底的に統一しましたね、出汁、具、あと濃厚さを出すための油も豚の背油か、鳥油でね」


「わ~食べたくなってきちゃいましたよ~、ねえ、今度作ってよ。日にち決めて、彩香と明日香、後、クリスティーネもラーメン大好きなんですよ、4人分なら作っても採算合うんじゃないですか?メールしとこっと」


「ここ、バーですよ」


「大丈夫ですよ、他にお客さん滅多なことじゃ来ないし、ラーメンの映画かけてるぐらいですから」


「・・・・・」


                                  続く


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