紀行、小説のノベログです 日々感じていることを盛り込み綴っています

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「家族」 小説 完
“Soul bar-IORI” 短編小説 完

“Soul bar-IORI” お茶 中国茶編2

 中国茶として飲まれるものを詳細に分類すると数千種にも及ぶとされるが、私もそこまでの知識はない。大まかには緑茶、白茶、黄茶、青茶、紅茶、黒茶に分けられ六大茶類と呼ぶ。


 緑茶(リョウチャ)は、摘み取った茶葉を釜煎りして発酵をさせずにつくったお茶で、生産消費共にもっとも多く中国茶を代表するお茶だ。不発酵茶。


 白茶(パイチャ)は、茶葉が芽吹いて早い段階で摘み取り、発酵がごく浅い段階で自然乾燥(一部文献に火入れ乾燥との記述あり)させたお茶で希少品。弱発酵茶。


 黄茶(ファンチャ)は、荒茶製造工程中に軽度の発酵をさせたお茶。緑茶と異なりゆっくりと加熱処理を行い、悶黄と呼ばれる牛皮紙に包み熟成工程を経たお茶。製造は年間数百キロ程度の超希少品。日本で微生物による弱後発酵茶との認識もあるようだが、関係ないようだ。弱発酵茶。


 青茶(チンチャ)は、烏龍茶に代表されるお茶で、発酵部の褐色と不発酵部の緑色が交じり合う。ある程度発酵させた後、加熱処理で発酵を止めるお茶で、内地の福建省と台湾が産地。半発酵茶。


 黒茶(ヘイチャ)は、完成した茶葉に微生物の力で発酵させた茶葉で、普洱茶(プーアルチャ)が有名。後発酵茶。


 発酵とは本来、微生物の働きによって有機化合物が分解されることで、茶の発酵とは、茶葉が持つ酵素によって酸化されたものだ。発酵より「熟成」がより適した言葉かもしれない。微生物の力を使い発酵させた物は後発酵茶だけである。


 余談ではあるが、微生物によって分解され、人にとって有益なものが「発酵」で、有益でないものが「腐敗」だ。微生物は単に種を残す為に頑張っているだけでやってることは同じ。安心して発酵食品が食べられる私達は、自ら人体実験をし苦しんだ多くの方に感謝しなければならないかも。


「マスターそろそろ頂こうかな中国のお茶」


「じゃ、BGMは同じくピンク・レディでUFOいきますね」


「え~、またぁ~、私はぺヤングのが好き」


「明日香も遭難しちゃいなさい!」「そう言うことではなくて、未確認の味を楽しんでもらうってことで」



ピンクレディー Pink Lady UFO


 私は茶盤をカウンターに置き、茶壷(急須)、茶杯(湯吞み)、聞香杯、茶海を並べ、熱湯を入れ温めた。茶壷の湯を捨て、茶葉を入れ熱々の湯を注ぐ。しばらくして茶灰(あく)が浮くのでヘラを用いて取り除き、均一の濃さで提供できるように茶を茶海に移し、聞香杯に注いだ。そして茶杯に各自に聞香杯に注がれた茶を入れるように頼み、先ずは聞香杯に残っている香りを楽しんでもらう。


「うわ~何ていい香りなんだろう。清々しくて心が洗われるみたい」


 そして茶杯を口にし一気に飲み干してもらう。


「美味しい。何て奥行きのある味なんだろう。爽やかであって、ほんのりと甘みがあって、渋さがほとんどないですね。色が黄色いからこれがファンチャなんですか?」


「いえいえ、ファンチャは高価でとても買える様な代物ではないですよ。日本の玉露の最上級のもので100g1万円弱ですけど、黄茶は100g5万円ぐらいしてしまいますし、滅多のことじゃ日本には入ってこないですよ。これは烏龍茶ですよ。台湾の凍頂烏龍です。日本人にとって中国茶の代表が烏龍茶ですので烏龍茶を用意しましたよ」


「え~これが烏龍茶だったら、今まで飲んでた烏龍茶って何なんだろう。まったく別物ですね。がぶがぶ飲むのがもったいないです」


 異国の文化をそのままの形で取り入れる必要はまったくないと思う。日本人には日本人の感覚があり、より合った物を創り上げることもとても大切だ。ただ、多くの日本人はその原型を知らなすぎるではないであろうか。国や企業が与えるものが正しいことと、ましてテレビでのタレントの発言を鵜呑みにするのではなく、己の力で知り、その上で自己流を創り上げればいいのではないか。まず、異国の文化に対し敬意を持ち、知ることで、土足で踏みにじるような行為はなくなっていくのだと思う。他国に対する思いやり、敬意は必要だ。私達の誇りある大切な文化が、勝手な解釈をされれば気分の良いものではないはずだ。そしてもし間違った認識をされているのであれば、不快感を示すのではなく、教えてあげればそれでいいこと。


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