紀行、小説のノベログです 日々感じていることを盛り込み綴っています

「自転車と列車の旅の追憶」 紀行 完
「大海原」 紀行 完
「家族」 小説 完
“Soul bar-IORI” 短編小説 完

“Soul bar-IORI” 自立1

 四方をドイツ、オーストリア、イタリア、フランスに囲まれ海のない国、スイス。オーストリアからフランスに跨るアルプスの山々、険しい山容のマッターホルン、美しいモンブラン(食べたいって言ったの、「popiarさん」ですか?)が見事であろう。スイスからモンブランを見るのはちょっと無理かも、、、。アルプ(山腹の放牧場)には、セントバーナドのヨーゼフを連れた「やまみほさん」が元気に走り回る姿を思い描く、、、それは漫画。「みよんさん」はきっとハイジと会った事あるんだろうなぁ~、、、スイスは、やはりのどかで平和なイメージだ。


 BGMはスイス、モントルーでの出来事を歌詞に綴ったイギリスのハード・ロック・バンドで、個人的な好みでブルーズフィールあるヴォーカリストのバージョン。



ディープ・パープル - スモーク・オン・ザ・ウォーター(LIVE 1974)


 カラン、カランと呼び鈴が鳴り客の来店を知らせると、新規の男性が一人で姿を現した。アウターを脱ぐと、白地にブルーの文字の入った半袖のティシャツにジーンズ、白のスニーカーを合わせた装いは爽やかな感じだ。



「いらっしゃいませ。お飲み物はいかがいたしましょうか」



「ビールください」



 男はビールを飲みながら、以前海外に赴任していた経験があり、その地に訪れる日本人観光客の楽しく愉快な話を聞かせてくれ、日本人の自己責任の甘さを嘆く。私はエピソードに思わず噴出しそうになりながら、日本と他国の違いを話していた。



 日本人はとかく人任せで自己の意思が弱い人が多いように見受けられる。当然、責任に対する意識も弱い。同調することが最善策のことも多いが、余りにもと感じてしまうこともある。



 日本は憲法第二章で戦争の放棄を誓った。このような国は他にイタリア、ドイツなどがある。平和な世の中を築くことは多くの方の願いであり、その中に日本があることを誇りに思う。



 ドイツ、イタリアは、20カ国以上の同盟国から成るNATOに加盟し、集団安全保障で自国を守り、自衛の為には戦いもする。一方の日本はアメリカとの同盟で一国に依存をし、自衛の為の戦いも放棄している。当然、守られている以上多くの干渉を受け、アメリカの干渉を受けたくなければ、軍事同盟を破棄し自国で守る以外はない。



 永世中立国、この言葉を知る人も多いと思う。宣言をしている国は世界中に8ヶ国あり、その歴史はスイスが最も古く1815年に宣言され承認された。かつて宣言をしたものの中立政策を解除した国も存在する。



 永世中立国とは、他国同士の紛争には関わる事をせず、戦争の圏外に立つ。あらゆる軍事的な同盟を他国と結ぶことも出来ず、領空の通過さえも認めてはいけない立場だ。軍事同盟国がないことは、他国からの軍事的威圧があった場合、いかなる同盟国に頼ることなく、自国での解決を意味する。



 戦争を放棄したのであれば、日本も永世中立を宣言すればよいのだが、簡単なことではないようだ。軍事同盟国の存在もあり、かつて、他国から提案もされているが日本政府は拒否をしている。もっとも他人任せで自己責任を持たない国民が大多数の日本は、永世中立を宣言できるなど自立した国ではないかもしれない。



 一見、のどかで平和そうなイメージのスイスは、徴兵制があり国民皆兵国家で、各家庭には銃、ライフルを所持し核攻撃に備えシェルターを持つ。そして、仮に他国からの侵略を受け、戦争に成った場合、自国で戦い、負けるようなことがあれば、国民の手で自国を焼き尽くす覚悟まで持っている国だ。スイスを侵略しようとも得るものは何もないことを、世界に知らしめている。



 スイスは、国民が全員死んでも対国に何も渡さず降伏せずに戦いきる覚悟であり、イタリア、ドイツはNATOでの集団結束、そして日本はアメリカに甘えているだけ。日本人の狭い視野、責任感のなさは、こんなところから生まれているのかもしれない。



                                      続く



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