紀行、小説のノベログです 日々感じていることを盛り込み綴っています

「自転車と列車の旅の追憶」 紀行 完
「大海原」 紀行 完
「家族」 小説 完
“Soul bar-IORI” 短編小説 完

“Soul bar-IORI” Jazz3 


 電子楽器の普及はジャズの世界にも取り入れられ、モダン・ジャズを牽引したマイルス・デイヴィスが試行錯誤を繰り返し完成させていく。賛否両論あるが正しくジャズである。


 そしてマイルスを電子楽器でサポートしたミュージシャン達が、後のジャズ・ロック、フュージョンシーンを牽引し作り上げていく。これもすべて時代の流れであると思う。ジャズはブルースも多く演奏してきた。ロックが登場し取り入れることは、自由に奏でる音楽であれば何も問題ではないはずだ。批判するのではなく、自分に合うか、合わないか、好きか、嫌いかだけの問題だ。



Weather Report - Birdland


「クラシックとは違いますもんね、ジャズ。あっ、おかわりくださいね」


「そうですね、伝統を重んじることは素晴らしいことですが、枠から出ない窮屈さもありますから」


「即興を主体としてて、決め事でがんじがらめじゃつまんないですよね」


「はい、お待たせ致しました。自由って言っても、好き勝手やってるわけじゃないですしね。自由には結果を受け入れる責任もあり、周りへの配慮も伴いますから、好き勝手とはニュアンスが異なりますよ」


「自由と責任かぁ~自由を好き勝手と勘違いする人も多いですよね」


「おっしゃる通りですね。困ったことですけど、、、」 


「マスターはどう見ても自由人ですよね」


「はぁ、はぁ、はぁ、よく言われますね。結婚不適格者ですしね」


「そうなんだぁ~。ねえ、マスター奥さんは?」


「いえ、私は独身ですよ。以前は結婚してましたけど」


「離婚したのね。マスターの浮気とかでしょ」


「とんでもないですよ。自由人ではあるけども、責任取れない軽率な行動はしませんよ」


「私のまわりでも不倫してる人、たくさんいるのよ。もうびっくり」


「誰一人として不幸にさせないこと誓えるならいいんですけどね。そんなことはあり得ないし、自分の欲求を満たすために大切な家族裏切るなんて、それこそ好き勝手な行動ですよ。いったいどうなることやら、、、」


「荒れる子供が増えたりとか、そんなところから影響出るのかもしれませんね」


「まったくだと思いますよ。自己の欲求を満たすために周りが見えない。子供産んで育てる責任も負えないんですから。子供は敏感ですからね、自分に注がれる愛情が足りなければ、何かしらの行動に移しますから。政治家が好き勝手やりたい放題やって、大人は口だけでやるべきことせずに、自分の欲に走る。子供はどうなってしまうのか」


「豊かに見えるだけで、中身は乏しいのかもしれませんね」


「本当ですね。さて、そろそろお店閉めますよ」

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