“Soul bar-IORI” 変装1
毎年この時期になると、インフルエンザの流行の兆しが見え、街にはワクチン接種を啓蒙するポスターが至るところに掲示される。行き交う人のマスク姿もよく見かける。
マスクをする理由は、感染を防ぐ為なのであろうか?それとも、人に感染させないように努めているのであろうか?中には顔を隠すためにしている人もいるであろう、きっと。防寒もあるかもしれない、たぶん。
私も冬、自転車に乗るとき、防寒にスノーボード用のマスクを着用するが、そのままコンビニに入れば、きっと店員はカラーボールに視線を向けているであろう。人相の悪さは隠せるが、自分で見ても不気味だ。マスクはジム・キャリーがよく似合う(意味不明)。実は私、「マスク」で女優デビューしたキャメロン・ディアスの大ファンでして、う~ん、キュート&セクシー。どうでもいい話だ。そして「マスク」に出演していたワンちゃんは宮崎にいると噂が広まっている。
「冬はメイクに手を抜いても、マスクしてればいいから助かる」
逃げたかみさんの言葉を思い出す。マスクをする女性の多くは、ここに理由があるのかもしれない、、、
変装と言えば、すぐさま姿、形を変えるインフルエンザ・ウィルスがいて、毎年必ずやってくる。流行ではなく、もはや定番であろう。クリスマスにチキンを食べるようなものだ。この流行に便乗して大きく稼ぎを上げる連中もいて、国が応援もしている。こいつと好んで関わりを持ちたいと思う人はいないであろう。こいつとの関わりを避けようと人は医療機関を訪れる。
カラン、カランとドアの呼び鈴が鳴り客の来店だ。誰だろうか、、、
「いらっしゃいませ。お好きなお席にどうぞ」
「私ですよ。ハーパーのロックください」
客の女がマスクを外しながらオーダーをすると、いつも来てくれるピアニストであった。
「変装のおつもりですか?はい、お待たせ致しました」
「もう、からかわないで下さいよ、風邪引きさんの定番アイテム」
「マスクされる方、多いですよね。日本だけらしいですよ」
「へえ、そうなんだ。ねえ、マスター、今年も凄いんだってね、インフルエンザ」
「もう、毎年ですからね、掛からないようにしっかり予防して、免疫落とさないようにしないとだめですね」
「どうしよっかなぁ~予防接種行ってこようかな、やっぱり」
続く