“Soul bar-IORI” お笑い系R&B
店を開けたものの、ノーゲストのまま4時間が過ぎようとしている。こんなときは映画でも観るのがいい。それも底抜けに楽しい映画、笑うしかないのだ。レコードを外し、DVDを入れ、モニターのスイッチを入れていた。 選んだDVDは、1980年公開(日本では翌年の公開)の“The Blues Brothers”だ。
Rawhide - The Blues Brothers (5/9) Movie CLIP (1980) HD
主人公の義兄弟がハチャメチャな珍道中を繰り広げ、財政難から運営の危機に迫った、少年期を過ごした孤児院を助ける物語で、ストーリーの楽しさはもちろん、繰り広げられるカーチェイスも見応えのある映画だ。
また、牧師役にジェームス・ブラウン、カフェの女主人にアレサ・フランクリン、楽器屋の主人にレイ・チャールズなど、「役者」として登場するミュージシャンの顔ぶれもすごい。実際に映画に登場するバンドは“The Blues Brothers Band”として音楽活動も行っており、多くのレコードも残している。
(続編で「ブルース・ブラザーズ2000」も多彩なゲストで製作されている。こちらは、とてもキュートなイラストレーターさんのブログに紹介されてますので、ぜひご参照を)
映画を観ながらお腹を抱えて笑っていると、カロン、カランと呼び鈴が来客を知らせ、ラウンジのピアニストが入ってきた。
「いらっしゃいませ」
「もう、楽しそうな笑い声がドア開けた瞬間に聞こえましたよ。映画ですか?
「あ、失礼致しました。今、映画止めて音楽かけますね」
「いえいえ、そのままでいいですよ、楽しそうな映画だし」
「そうですか。お飲み物はいかがなさいますか?」
「ええ、ハーパーのロックと、お水を先に頂けますか?」
「はい、かしこまりました。でも、またサプリじゃないでしょうね」
「いえいえ、もうサプリは買いませんよ。今日は風邪薬」
「あれま風邪ですか、お大事に。はい、お待たせ致しました」
「ありがとう。ひきはじめが肝心だからお薬飲んで、早く治さないとね」
「また、大きなお節介ですけど、、、風邪薬飲むと長引きますよ」
「え?何言ってるんですか、まったくぅ~。早く治したいから飲むんですよ!」
風邪に効く薬など、この世には存在しない。薬は治癒目的ではなく、症状を抑えるために用いる物だ。風邪で起こる症状はすべて身体の防御反応で、いち早く体外にウィルスを排出する為に起こる症状である。薬で症状を止めてしまえば、治そうと必死の身体にとっては邪魔されてる以外何物でもない。仕方なく症状を抑えなければならないとき意外は、薬の服用は避けたほうが無難であろう。
いち早く風邪を治すには安静以外はない。また、ウィルスは低温を好み増殖するので、身体を冷やさないことも大切だ。熱が出れば辛いが、ウィルスの増殖を抑えようと身体は熱をだす。ウィルス撃退に必要なエネルギーが、動くことによって消耗されないよう、身体は辛くなる。動くなと言う脳からの指令だ。
自然の摂理から大きく外れた薬の服用は、副作用を伴う。確かなことなのかわからないが、笑うことで免疫力が上がるとも言われる。薬を飲むよりはましで、笑うことでの副作用は心配ない。笑いすぎてシワが増えることも決してないと思う。