紀行、小説のノベログです 日々感じていることを盛り込み綴っています

「自転車と列車の旅の追憶」 紀行 完
「大海原」 紀行 完
「家族」 小説 完
“Soul bar-IORI” 短編小説 完

“Soul bar-IORI” 細切り

 既存食の食べ方を新しく提案することは、既成概念が邪魔をし躊躇させてしまうことが多い。より以上を完成させるには、既成概念に捉われない斬新なアイデアが必要だ。受け入れる側も物珍しさだけではすぐに飽きてしまう。何にでもマヨネーズをかければいいの発想とも違う。そんな中にあって「ひつまぶし」は多くのファンを持ち、全国区の知名度を誇るのではないだろうか。


 このひつまぶしは三重県の津市にも発祥説があり、互いに譲ることはないようだ。人気が出ればよくあることでどちらが発祥かは私もわからないが、発祥を名乗る名古屋の店舗が登録商標をしている。ただ、経緯はよくわからないが、名前を使用しても商標権の侵害にはあたらないとされ、多くの店でひつまぶしの名は使用されている。


 BGMは何故かこの曲、、、別に曲に意味はなくバンド名が欲しいだけで、「糸のこ」の意味を持つ。プロレスファンには懐かしい曲。



Jigsaw - Sky High [HQ]


 鰻料理は「串打ち3年裂き8年、焼きは一生」の言葉があるように熟練した職人技を必要とする。関東の背裂きと関西の腹裂きの境界は愛知県の豊橋市辺りと言われ、名古屋は関西同様に腹裂きをする。背裂きと腹裂きでは脂を多く含む部位の関係で味に違いが出るようだ。関東で一旦蒸し上げてから焼くのは、この辺りに理由があるのかもしれない。


 ひつまぶしの鰻は細かく切り分けお櫃に盛り付けられる。おひつにまぶすことからこの名前が付けられた。

(頂き物の写真です)


 先ずはごく普通に鰻飯として食べてみよう。各自おひつからお茶碗によそいミニ鰻丼でまず一膳。香ばしく焼き上げられた鰻を楽しむにはやはり、これが一番かもしれない。
 次にわさび、ねぎ、海苔の薬味を乗せた鰻丼だ。お刺身にわさびは定番であるが、脂の多いお肉にわさびを付けてもよく合う。脂の多い鰻もわさびを付けるとさっぱりと頂ける。白焼きなを頼むとわさびを付けてくれる店も多いと思う。
 次は薬味を乗せた鰻丼に出汁を入れ、鰻茶漬で最後を〆てもらう。鰻丼は鰻の脂と甘辛いタレで少々くどくなってしまうが、サラサラと頂く。最後にこの食べ方はよく考えられていると思う。


 お値段は発祥を名乗る店で3600円だ。しらす鰻の高騰で鰻丼が3000円程のご時勢で、それほど驚くような価格ではないと思う。
 牛丼チェーン店の鰻丼でも一匹物は1000円を裕に越える。価値観の違いだが、鰻を食べたいと思ってここで済ますより、2回我慢して鰻屋に足を運べばそれ以上の満足を得られると私は思う。


 客が来ないし、、、鰻は焼いて匂いでつらないと、、、


“Soul bar-IORI” 伊vs印

 イタリア南部に位置する都市ナポリは、ローマ、ミラノに次ぐイタリア第三の都市だ。ピッツァ「マルゲリータ」の発祥の地でもあり多くの食文化を築いてきたのであろう。そしてこの地の名を冠したあまりにも有名な「スパゲティ・ナポリタン」がある。ナポリに行って本場のナポリタンを食べようと
「すいませ~ん、スパゲッティ・ナポリタンください!」
「???あなたアンポンタンね~」
と思われる可能性があり、辞めておいた方が無難であろう。


 日本発祥のナポリタンをアレンジしたパスタ料理もこの日本には存在している。私達世代の名古屋人にとって、イタリア料理はこれだ!と思わせてきた物だ。


 BGMは何の意味もなく、、、マカロニ・ウエスタンから。ちなみにマカロニウエスタンは淀川長冶さんが付けた名前で、英、米ではスパゲティ・ウエスタンと呼ばれているらしい。



LeRoy Holmes 映画「荒野の用心棒」 さすらいの口笛 Titoli
 カラン、カランと呼び鈴が鳴り客の来店を知らせると明日香が顔を出した。紅茶を頼まれ私は買い揃えた紅茶用ティポットに用意し提供しいた。


「きゃ~びっくり、お紅茶用揃えてくれたんですね。やっぱりこの高さか、丸みを帯びて横幅がないと茶葉が踊らないですからね。う~ん最高」


「やはり美味しく頂くにはそれなりの理由があって専用の道具があるわけですから、お金を頂く以上はきちんとした物をお出ししないといけませんからね」


「ですよね~。あ、そうそう、こないだ友達と名古屋に買い物に行って、ちょっと古そうなカフェに入ったんですよ。それでお腹空いてたからパスタ頼んだんです。メニュー見ててミートはわかったんですけど、イタリアンとインディアンがわからなくて、聞こうかとも思ったんですけど、どんなのが出てくるか楽しみで聞かずに頼んだんですよ。そしたらびっくり何が出てきたと思います?」


「はぁはぁはぁ、私は出身が名古屋なんで答えはわかりますよ」


「な~んだ、ちぇっ!でも不思議だなぁ~」


 イタスパは本格的なトマトソースを使うことは許されず、ナポリタン同様にケチャップの使用だ。タマネギ、ピーマン、ウィンナーを炒め、茹で置きしてあるスパゲティを入れケチャップで味を付け、鉄板に乗せ、溶き玉子を回しかけ提供される。鉄板の板で「イタスパ」と言う説もある。


 具は店により異なる場合もあるが、イタリア国旗を表す緑、白、赤は外せない。よって、ウィンナーも豚肉を使った本物より魚肉を使った赤ウィンナーであることがより本格的だ。そして提供時には必ず粉チーズとタバスコが添えられる。本格「イタリアン」を食するのにはメキシコ原産のタバスコは欠かせない。


 イタリアに行き、「すいませ~ん、タバスコもらえますかぁ~」などと頼んだ日には、「タバ」になってボコ「スコ」にされる可能性があるので、辞めておいた方がいいかもしれない。


 後、調理のポイントとして大切なのは「アルデンテ」に仕上げないことで、茹でたてのスパゲティを使うこともない。あくまでも芯のない麺を茹で置きし、フライパンで炒めて表面の水分を飛ばすことでより本格化する。アルデンテに仕上げるなど本格的イタスパでは邪道だ。これはミートもインディアンも同じで、炒める行程が入る。炒めなければただの茹で過ぎの麺。


 タバスコを振り掛ける本格イタリアンが食べられるのは、あくまでも古典的な名古屋の喫茶店だ。イタリアでも本格的なイタリア料理店でも食べることができない逸品だ。


(写真は頂き物です)


「そうなんだ~、じゃあインディアンは?」


「インディアンはアメリカ先住民の意味ではなく『インドの』の意味ですよ。インドのスパゲティだからカレーかけです。コロンブスがカリブ諸島に着いたとき、インド諸島と勘違いしてて、で、先住民を見て、インディオって呼んでたんですよ。それからアメリカ先住民をインディアンって呼んでるんです。先住民からしたらいい迷惑だし、自分達がインディオの認識すらない話ですからね」


「アメリカ・インディアンではなくて、インドのね、納得。インドに行ってもそんなものないでしょうけどね」



“Soul bar-IORI” 名古屋めし

 私の生まれ故郷、名古屋は少し変わった食べ物が多い。変とは何も


「ンなもん人が食うもんじゃねーだろ」


と言うような食べ物では決してない。オリジナリティ溢れる食べ物ではなく、ただ真似して形、名前を変えちゃった程度の変化形が多いのだ。


 格好よく言えばアレンジ? 本来アレンジは「整頓」とか「用意」、「手配」の意味で、音楽用語としては編曲を意味して、コード付けや演奏する場合の楽器編成も含め曲を整えることを意味する。決して「変曲」ではないので、、、
 ふぅ~一応音楽メインでやってますので、音楽ネタも無理やりぶち込んでみました、、、


 名古屋めしは全国区の人気を誇るものから、名古屋近郊では一般的だが、それ以外では、なんじゃそれ、と思われるものもあるかもしれない。そんな名古屋めしをシリーズでお届けする(未定)記念すべき第一回は、う~ん、何にしようか、、、まだ構想が固まっていない、、、汗。なんせ思いつき。


 名古屋は「犬も歩けば喫茶店の軒先におしっこち~」と言う言葉があるぐらい(嘘です、たった今私が思い付いた適当な言葉)喫茶店の多いところ。今風で言うおしゃれなカフェを想像してくださいね、裏切られますので、、、


 名古屋の喫茶店は単にコーヒー屋ではなく食事も楽しめるところが多い。フランスのコース料理を手軽に楽しめるカフェなんか想像してみてください。確実に裏切られます。


 まぁ、店舗によりメニュー構成は当然ながら異なるのだけれど、古来からある喫茶店、別に縄文時代からあるわけではありませんが、、、私の物心付いたころ、、、じゃあ、まだまだ最近だ、失礼、、、まぁ、当時からある古典的な喫茶店には軽食メニューが並ぶのがごくごく一般的。


 軽食でどんなメニューがあるのか、軽食で思いつくのはパン類で、ホットドッグやハンバーガー、サンドウィッチなど、、、そんな手の込んだものは作りませんよ(一部サンドウィッチはあり)面倒臭い。あるのはトースト。


 スパゲティも多いですね、ペスカトーレ、カルボナーラ、シンプルにぺペロンチーノもいいよね~、、、でも、そんな難しい物は作れませんよ。缶詰ないしレトルトのミートソース、そして謎のイタスパ、そしてもっと謎多きインディアン。この3種が名古屋の古典的な喫茶店メニューにあるスパゲティの定番。パスタとは呼んじゃだめ!


 そしてカレーライスも超人気。でも、だいたいどの店も同じ味かな、、、使ってるのはボンカレーですからね、当時。今はレトルトも種類が増えて各店様々な味が提供できているのであろう。頑固にボンカレーを使い続ける店は、これ、こだわりかもしれない。こだわりを持つことも大切である。


 後、軽食とは関係ないのだけれど名古屋の古典的な喫茶店で多いのが、コーヒーを飲み終えて時間が経過してると「こぶ茶」がサービスで提供されることがある(あった)。う~ん、何て気の効くおばちゃんだ~ありがとう、なんて思ってはいけない。「コーヒー一杯でいつまでねばるんだ、とっとと帰れ」の意味が込められていると言われる。本意は謎だ。


 その他名古屋めしは、きしめん、ひつまぶし、手羽先、あんかけスパ、天むす、味噌カツ、味噌おでんに味噌煮込みうどん。あと台湾ラーメンも有名で、ラーメンと言えばスガキヤラーメンが最も人気を誇る。最後の晩餐で何が食べたいかと問われたら、「スガキヤ!」と答えるのが、生粋の名古屋人なのかもしれない。


 何しろ節操のない名古屋人は名古屋めしと呼ぶ種類が多すぎだ。嫁入りも派手で、嫁入り道具の数、披露宴の引き出物の数の多さも名古屋人の見栄。数で勝負が名古屋人なのかもしれない。そんな愛すべき大好きな名古屋めしを紹介していこうと急に思い立った。


 一回目は何にしようか、、、「イタスパ」でいきますか~ではまた~。